当院で取り扱っている疾患と治療

多焦点眼内レンズ(2重焦点・3焦点眼内レンズ [FineVision,FineVisionToric])

当院では多焦点眼内レンズを取り入れた白内障手術を積極的に行っています。

第31回JSCRS学術総会 イブニングセミナー(東京歯科大学水道橋病院 ビッセン宮島弘子先生座長)にて、当院の森井眼科部長が講演いたしました。

白内障手術の際に、摘出する水晶体のかわりに人工眼内レンズを挿入しますが、一般的には単焦点眼内レンズが使用されております。単焦点眼内レンズは調整力がないために、術後の見え方を裸眼で遠方が見えるように希望された場合、近くは老眼鏡を使用しないと全く見えない状態になります。この欠点を補うために、多焦点眼内レンズが登場しました。通常の眼内レンズと比べ、白内障術後の眼鏡の必要性が大きく減少します。

多焦点眼内レンズは、2重焦点・3重焦点などいくつか種類があります。

  • 2重焦点は遠近の両方にピントが合いますが、中間距離はピントが合いづらく、眼鏡が必要なこともあります。近点加入度数の異なるタイプがあり、ご希望に合わせて挿入します。先進医療の対象になります。(⇒先進医療とは
  • 3重焦点は、遠・中・近の3つにピントが合うレンズですが、先進医療の対象にはならず、全額自費診療となります。
    ⇒詳しくはこちらから
当院で採用している多焦点眼内レンズ
  価格 利点 欠点
テクニス
マルチフォーカル
(AMO社)

先進医療の対象レンズ
テクニス マルチフォーカル (AMO社) 先進医療の対象 多焦点眼内レンズ
片眼:
366,000円(税込)

2焦点透明レンズ。
透明なレンズ(Symfonyのみ着色レンズ)
加入度数(近くの見える距離)の違う4種類がある。
[近く見える距離]
ZMB00:手元30cm
ZLB00:手元40cm
ZKB00:手元50cm
Symfony:手元70cm

違うタイプのレンズを左右眼に入れる「ブレンドビジョン」にも対応(下記参照)

両眼に挿入した場合、夜間の運転時に光がはじけて見える「ハロー」という現象がある。
特に近い距離が見えるタイプで強い。
乱視は矯正できない。

遠くと近く(レンズの種類による近方距離)以外の部分はピントは合わないので、見えない部分は眼鏡が必要。
レストア(Alcon社)

先進医療の対象レンズ


 
片眼:
366,000円(税込)

2焦点着色レンズ。
先進医療の対象レンズ。
乱視矯正可能。
加入度数の違いにより3種類ある。
[近くの見える距離]
SV25T0:手元30cm
SN6AD1:手元40cm
SN6AD3:手元50cm
「ブレンドビジョン」にも対応(下記参照)

両眼挿入した場合、グレア・ハロー現象あり。

遠くと近く(レンズの種類による近方距離)以外の部分はピントは合わないので、見えない部分は眼鏡が必要。
ファインビジョン
(PhysIOL社)
ファインビジョン (PhysIOL社)多焦点眼内レンズ
片眼:
450,000円
(乱視用:
500,000円)(税抜)
3焦点着色レンズ。
遠・中・近に焦点がある。
「ハロー」がおこりにくい。
乱視も矯正可能。

代金には手術料、術後3か月間の診察料も含まれる。

高度先進医療の対象レンズではないため完全自由診療(日本未承認)であり、民間生命保険の先進医療特約給付は受けられない。

多焦点(2焦点)レンズの種類と見え方の違い

ブレンドビジョン法:加入度数の組み合わせによる近点焦点距離

2焦点多焦点レンズ:挿入方法のいろいろ

2焦点レンズは一般的には両眼に同じタイプのレンズを挿入します。
その場合、遠方と手元が見えますが、3焦点眼内レンズとは異なり、中間距離はピントがボケてしまいます。また近方距離も規定の距離に限定されます。
この対策として、近方視幅を広げるために、ブレンドビジョン法という方法があります。

また、両眼に2焦点レンズを挿入した場合、
夜間に光がはじけたように見える「グレア、ハロー」という現象が発生します。
その現象を軽減するために、夜間の運転などを重視される方には、ハイブリッドモノビジョン法が適しています。

ご興味のある方は、医師にご相談ください。

  利点 欠点
ブレンドビジョン法:
異なる加入度数(手元のピント距離)の2焦点レンズを左右に分けて挿入する。
近方距離がやや広がる。

例:
+4.0D加入(30cmピント)と
+3.25加入(40cmピント)

⇒30~40cmの幅が見えるようになる。
全ての距離が見えるわけではないので、
見えにくい部分には眼鏡が必要になる。
長時間の読書や裁縫をする場合は多少疲れやすい場合があり、眼鏡が必要になる場合もある。
ハイブリッドモノビジョン法:
優位眼に遠方ピントで単焦点眼内レンズ、非優位眼に多焦点眼内レンズを挿入する方法。
運転時に「ハロー」が起こりにくい。
長時間でなければ近くも見える。
単焦点眼内レンズを挿入する眼は保険診療となる。
長時間の読書や裁縫をする場合は、老眼鏡が必要になることがある。
ブレンドビジョンとは

2焦点眼内レンズは、一般的には両眼に同じタイプのレンズを挿入します。その場合、遠方と手元が見えますが、3焦点眼内レンズとは異なり、中間距離はピントがボケてしまいます。また近方距離も規定の距離に限定されます。この対策として、近方視幅を広げるために、ブレンドビジョン法という方法があります。

ブレンドビジョン法:加入度数の組み合わせによる近点焦点距離

ブレンドビジョン法:加入度数の組み合わせによる近点焦点距離

ハイブリッド・モノビジョンとは

両眼に多焦点眼内レンズを挿入した場合、単焦点眼内レンズではなかった、光がにじむ、ぼんやりする、はっきりみえないなどの不具合を訴えられるケースがあります。これは遠近両用設計によるものと考えられております。当院では、単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズを片眼ずつ挿入するというハイブリッドモノビジョン法を行い、こういった不具合のない高い満足を得ております。(当院の成績を海外の学会で発表しております。)

ハイブリッド・モノビジョンの見え方

3焦点眼内レンズ ファインビジョン(FineVision,FineVision Toric)
3焦点眼内レンズ ファインビジョン(FineVision,FineVision Toric)

当院では、3焦点眼内レンズを用いた白内障手術を行っております。

手術実績も多く、第31回JSCRS学術総会 イブニングセミナー(東京歯科大学水道橋病院 ビッセン宮島弘子先生座長)にて、当院の森井眼科部長が講演いたしました。

3焦点レンズは、遠方・中間65~70cm、近方35~40cmの3焦点にピントが合います。2焦点レンズとは異なり、ピントが合う部分が多く、眼鏡必要度はかなり少ないレンズです。

グレア・ハローも少なく、夜間運転される方にも好評です。
角膜乱視が強い方に対応するFineVision Toricもあります。

※先進医療の対象にはならず、全額自費診療となります。

2焦点レンズとの見え方比較シミュレーション

2焦点レンズとの見え方比較シミュレーション

多焦点眼内レンズを希望される患者様へ

多焦点眼内レンズは、20代の頃のような見え方に完全に戻すというわけではありません。手術前にご自分のライフスタイルや希望する見え方を医師に伝え、さまざまな多焦点眼内レンズの選択も含めて、十分な説明を受けご理解の頂いた上で手術をお受けください。
より良い裸眼視力を得るためには乱視矯正などの術後度数補正(タッチアップ)が必要な場合があります。当院ではエキシマレーザー屈折矯正手術(LASIK)を導入しており、必要となる場合、タッチアップできる体制を整えておりますので、ご安心ください。
また、多焦点眼内レンズは保険適応ではありません。金額についてはスタッフにご確認ください。

当院は「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」の先進医療認定施設です。先進医療特約保険に加入されておられる方は、保険会社から保険金が給付される場合があります。加入されている保険会社にご確認ください。