顔面痙攣及び、眼瞼痙攣に対するボトックス治療
顔面けいれん(がんめんけいれん)
顔の左半分又は右半分、時に両側の筋肉がけいれんすることがあります。目の周りから顔面、口の周りまで拡がり、顔がゆがんでしまう程になることもあり、これは顔面けいれんと呼ばれます。原因として、顔面神経が血管によって圧迫されるために起こるとされています。その他脳腫瘍や動脈瘤が顔面神経を圧迫しているとの説や、顔面神経麻痺の後遺症だという説もありますが、原因がはっきりしないことも多いです。
外科的手術もありますがリスクもあるため、MRIで脳内の状態を検索した後ボツリヌス療法(ボトックス治療)が有効です。
眼瞼けいれん(がんけんけいれん)
不要な瞬目(まばたき)が増え、自由に目を開けにくくなるため、しょぼしょぼしたり、不快感を感じます。時にドライアイに似た「まぶしい」「かわいた感じがする」という症状が現れることもあります。症状はドライアイに似ていますが、ドライアイの治療をしても改善しません。症状が進行すると、瞼が下がってきたり、さらに全く眼を開けていられない状態となります。原因は完全に解明されていませんが、大脳の一部が機能障害を起こしている、特定薬剤の副作用、ストレスなどが考えられています。
ボツリヌス療法(ボトックス治療)
現在、顔面けいれんや眼瞼けいれんで主流となっている方法です。けいれんしているまぶたの筋肉にA型ボツリヌス毒素剤の注射をして筋肉の収縮を止めます。1回の注射の効果は3~4ヶ月で、効果がなくなる頃に再投与します。
費用は保険適応で注射1回につき、3割負担で18,000円位かかります。
当院ではボツリヌス療法を積極的に行っています。