月経困難症 PMS
月経困難症とは
超音波検査などの診察でこのような疾患を認めず、月経困難症がある場合、機能性月経困難症と診断します。月経痛で来院される患者さんの4割以上が機能性月経困難症であったとの報告もあります。月経時に子宮内で過剰に産生されたプロスタグランジンなどの疼痛物質が子宮の過剰な収縮を招いていると考えられます。一般的な鎮痛薬も使用できますが、鎮痛薬で効果が不十分な場合はホルモン製剤で月経随伴症状の改善を目指します。LEP製剤(低用量ピル)やジェノゲストなどの使用が効果的です。LEP製剤、ジエノゲストはいずれも子宮内膜を薄く保つことで月経量を少なくし月経痛を緩和します。ジエノゲストはエストロゲンを含まないためLEP製剤が使用しづらい方も使用できることがあります。月経のある年齢であれば10代からでも治療が可能です。まずは一度ご相談ください。
月経困難症についてはこちらも参照してください
ワタシのカラダ相談室PMSとは
月経前症候群(PMS)は月経前3-10日の黄体期の間続く精神的・身体的症状で、月経発来とともに(4日以内に)改善する症状とされています。発症には性ホルモンが関与していると考えられています。主な症状は気分の変動、いらだち、抑うつ、不安、頭痛、乳房緊満感、倦怠感、過食や過眠・不眠などがあります。
次周期も同様の症状を繰り返し、生活に使用をきたす場合は治療を検討します。
生活習慣の改善の他、簡単な症状日記をつけることもすすめられます。症状が改善しない場合はLEP製剤や漢方薬の内服が有効なことがあります。精神症状が強い場合は心療内科を紹介させていただくこともあります。
月経は我慢しなければならないものではありません。月に一度訪れる症状の改善は仕事や勉強、日常生活の質を大きく改善します。一人で悩まず気軽に相談してください。