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性感染症

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性感染症とは

性感染症はSexually Transmitted Infection(STI)といい、性交渉により感染します。
主な性感染症はクラミジア、淋菌、梅毒、ヘルペス、コンジローマなどがあります。
特に梅毒感染は近年急増しており、2022年には10年前の10倍以上の感染の報告がありました。 自覚症状はおりものの性状が変化したり、皮疹・痛み、かゆみがでたりすることがありますが、ほとんどの場合は無症状です。 無症状、自覚しにくいことで気が付かずに感染が拡大してしまうことがあります。

検査・診断

おりものの検査や血液検査で細菌やウイルスの有無を確認します。

治療

主に抗生剤や抗ウイルス薬の投与を行い、治療します。性交渉により感染するため、性感染症を治療する際にはパートナーの治療も必要です。

予防

コンドームを使用することで予防することができます。オーラルセックスでものどに感染することがあります。 緊急避妊薬を含めたピルなどには性感染症の予防や治療効果はありません。

主な性感染症

疾患名
病原体
症状など
治療
梅毒
梅毒トレポネーマ
近年20-30歳代で急増している。感染初期では無症状のことが多い。外陰部に痛みを伴わない潰瘍ができる、赤い発疹が全身にでることがある。無治療では数年~数十年後に脳や心血管系を障害することがある。
抗菌薬(点滴または内服)
淋菌
淋菌(細菌)
黄色っぽい膿のようなおりものが多くなる、腹痛や発熱を認めることがある。クラミジアと同様に不妊の原因になる。
抗菌薬(おもに注射薬)
クラミジア感染症
クラミジアトラコマティス
20-30代の女性に多く、STIで最も感染者が多い。男性では尿道炎のような症状を認めることがあるが、女性では症状がないことが多い。感染が子宮頸管から卵管、おなかの中に広がることがあり、不妊症の一因になる。
抗菌薬(内服薬または注射薬)
性器ヘルペス感染症
単純ヘルペスウイルス
20-外陰部に痛みを伴う小水疱や潰瘍ができる。一度感染すると再発を繰り返すことがある。
抗ウイルス薬(内服薬・軟膏、重症例では点滴)
尖圭コンジローマ
ヒトパピローマウイルス6、11型
20-外陰部に白色~褐色のカリフラワー様のいぼができる。自覚症状はほとんどない。
軟膏による治療または外科治療で焼灼・切除
AIDS・エイズ
HIVウイルス
感染初期に発熱・咽頭痛・リンパ節腫脹などの症状を認めることがある。初期からほとんど無症状なこともある。感染後、数年間の無症状期間の後、ヘルペスや肝炎、結核、口腔カンジダなど免疫力が低下することで様々な感染症に罹患しHIV感染が判明することがある。
抗HIV薬(感染初期ほど効果は高い)

上記以外にも肝炎、腟トリコモナス、毛ジラミなども性的接触により感染します。
子宮頸がんの原因と考えられているヒトパピローマ(HPV)ウイルスも性交渉により感染します。
コンドームの使用による予防、感染した場合に早期に受診し、必要な抗生剤・抗ウイルス薬の治療を受けることで自分自身と大切なパートナーを守ることができます。心配なことがあれば相談してください。