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子宮筋腫

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子宮筋腫とは

疾患の概念

子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍です。女性の3~4人に一人の割合で起こる身近な疾患です。女性ホルモンの作用で子宮筋腫は大きくなるため、閉経するまでは定期的な通院が勧められます。

症状

子宮筋腫の数や位置、大きさによって症状の有無や程度は異なります。
個人差はありますが、月経の出血量が多くなる(過多月経)、生理痛がひどくなる、過多月経により貧血になるなどの症状があります。筋腫の位置によっては不妊の原因となることもあります。また、子宮筋腫が大きい場合には、周囲の臓器を圧迫して頻尿や下腹痛・腰背部痛の症状が出ることもあります。

検査・診断

子宮筋腫の有無は超音波検査やMRI検査で診断します。問診で生理痛の程度を確認し、採血で貧血の有無を確認します。

治療

小さい子宮筋腫は治療の必要がないこともあります。症状がある場合や子宮筋腫が大きい場合には治療の対象になります。治療方法は、お薬を内服する方法(薬物療法)と手術療法があります。年齢や症状の程度、妊娠したい希望があるかなど個人の状況や希望にあわせて治療法を計画します。貧血があれば鉄剤投与などの貧血治療も行います。

薬物療法

GnRH作動薬は女性ホルモンの作用を抑え、閉経と似た状態を作り筋腫を小さくする効果があります。投与可能期間は1クール6か月となっていて、追加治療をする場合には骨密度を確認する必要があります。
子宮筋腫を原因とする過多月経には、ホルモン剤(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)やミレーナ®が治療選択肢となります。

手術療法

貧血や生理痛などが薬物治療では軽快しない場合、圧迫症状がある場合、無症状でも子宮肉腫(悪性)を否定できない場合や巨大で静脈血栓症のリスクがある場合などは手術が勧められます。今後妊娠を希望する場合には子宮を温存して筋腫だけを摘出する筋腫核出術、子宮温存を希望しない場合は子宮全摘出術を行います。当院では開腹手術で行いますが、ご希望があれば腹腔鏡手術に対応している施設にご紹介できます。また筋腫が子宮の内部にある粘膜下筋腫の場合には子宮鏡下手術も行っています。

その他

子宮動脈塞栓術(UAE)と言われる子宮筋腫の栄養血管である子宮動脈を、塞栓物質で遮断する方法も行われています(ご希望の方は紹介しています)。